京大カンニング逮捕とか IT 絡みの逮捕とか

京大のカンニングの事件を見てたら、ぼんやりと過去の IT 絡みの逮捕があった事件を思い出した。発生年は何となく書いた。

(2003年)


システムの設計者ということで幇助罪で逮捕、通常利用の範囲だろうと思って簡易なスクリプト書いたらサーバが落ちたので逮捕、国家機密を Youtube で漏えいしたので逮捕 (自首)、そしてカンニングした (-> 筆記試験という業務を試験問題を漏らすことで意味を薄め、偽計業務妨害になった?) ので逮捕。


インターネットというコミュニケーションを円滑にする経路が、従来は発生させられなかった「誰かにとって不都合な行為」(≒犯罪行為) を表出させているのだなぁと思うと興味深い。あとこの事件は大学入試という一般に広く知られている試験だったから大きく報道されているだけであって、TOEIC とか各種資格試験とか一部の人しか受けないような試験だったらここまで報道されず、社会的に殺されることはなかったよねと思う。
「出る杭は打たれる」という諺は個人主義を潰す悪慣習だという認識でいるのだけれど、このような報道による社会的な死を目にするとそのような諺が出来てしまうのも一理あるなと思った。


あ、このカンニングの子を擁護してるんじゃないかと誤解のないように書いておきたいがこのカンニングは善か悪かと言えば悪でしょ。「筆記試験」で記憶している「自分の」知識を示してもらうことを前提としてるんだから、そこは試験形態に従って受験して下さい。巷では「カンニング出来る筆記試験が悪い、面接や小論文など自力で考えざるを得ない試験方式を」っていう声があるけど、それは今後の運用の話であって「現在」に「筆記試験を採用している」ところの話は別で考えないと。
被害に遭われた各大学の方々もカッとして逮捕させたけど、法律的にも世論の反応的にも微妙な罪状だということが冷静になるにつれ認識出来てきて、告訴取り下げとかになるんじゃないでしょうか。執行猶予は前科になるから、執行猶予以上になるとまた話が変わってくるなぁ。