Mostly Soundless Tracktion SideChain の使い方

Tracktion SideChain の使い方
最近はSideChainを用いたエフェクトがはやっているそうです。いわゆる四つ打ちキックにあわせてパッドのボリュームが上下するやつです。プラグインコンプでもSideChain入力がついたものが結構出てきていますね。TracktionにもあらかじめSideChain入力のあるコンプレッサがついています。

ただしTracktionで実現しようとするとちょっとした工夫が必要なようです。ラックフィルターを使えば何となくできるのだろうなということはわかりますが、スマートに実現するには次のようにするのが良さそうです。
(1) まずコンプレッサをかけるPadのトラック(トラックA)と四つ打ちキックのトラック(トラックB)を別用意します。

(2) トラックAのVolume&Panフィルタの直前にStereo Sidechain Comp(以下SSC)を挿入します。

(3) 上記のSSCを右クリックして“wrap this filter...”を選んでSSCをラックの中に入れます。

(4) 上記のラックフィルターアイコンをCtl+ドラッグでトラックBのVolume&Panフィルターの直前にコピーします。

(5) トラックBののVolume&Panフィルターの直前にあるSSCラックフィルターのアイコンをクリックして、下のプロパティーパネルを表示させます。

(6) プロパティーパネル上部のdryメーターを+0.0dbに、wetメーターを-inf dbに設定します。←ここがポイントでしょうか?

(7) プロパティーパネル左側の“left input goes to”及び“right input goes to”を “3.Sidechain In” にします。

プロティパネル

(8) 後は、SSCのパラメーターを適宜操作します。AttackとReleaseを低めに設定すると変化がわかりやすいと思います。

こんな感じになりました。キックがフェードインして、最後にキックなしでのコンプレッションが聴けるかと思います。

Tracktionのよいところは、ラックフィルター内のSidechain入力前にEQ等を挿せば特定の帯域にのみ反応するSideChainも可能というところでしょうか。

というわけで、Tracktionにはもう少しがんばってもらいたいものです。